緊急提案

中小企業を守ることが雇用だ。

高校サッカーの決勝。実にいい試合でした。鹿児島と広島。地方のチーム同士、爽やかなプレーに、感動しながら、我々大人は、この子達のために、何が出来るのか。を考えつつ観戦しました。

どうも議論が噛み合わない。経済危機への為政者たちの対応にイライラします。
大企業が派遣社員を大量に解雇。その問題に対するマスコミ報道に振り回される政治家にです。

マスコミの論調は、この間、この間とは「戦後最長のいざなぎ景気」のことです。大企業は非正規の労働者を物として扱う。内部留保を増やしたにも拘らず、不況風が吹けば派遣社員を解雇する。

それは、許されない。内部留保を吐き出して雇用を守れ。派遣を正規雇用せよ。と、まるで、大企業に対する魔女狩りです。誰も言わないのであえて、田舎のおっさんが言います。この論調、ピントが外れてませんか?

1、大企業への派遣社員。法的ルールの適用の範疇にいます。中途で解雇され寮を追われるのもルールの内です。大半は派遣会社が失業保険も年金にも加入しています。それなりに保障されています。

2、彼らは大企業の製造業に派遣されていたことに、なんの矛盾も問題も感じていなかったはずです。むしろ、その待遇と処遇に満足して、人生設計してたはずです。それを自己責任と言わずして何んというのでしょうか?

3、また、大企業が内部留保を増やすのが悪いことなんでしょうか?むしろ歓迎すべきことではないでしょうか。企業とは、本来、内部留保を増やし、その資金で事業拡大のための投資をする。そして、更に利潤を上げるものです。

4、株主に対する配当が多いとの批判も理解できません。日本企業の株の60%以上を外国の投資家が握っている。なぜ、日本人は自国の企業の株を買わないのでしょうか?株式会社が株主を無視することは考えられないことです。

5、この急激な景気悪化に即応する大企業を批判しても意味のないことです。
むしろ、為政者は、企業防衛の立場で緊急施策を講じる大企業の迅速さを見習うべきです。

政治家こそ、マスコミ論調に踊らず、現場を直視すべきではないでしょうか。
(昨年末に、第二次補正予算を見送った政府の責任は万死に値します。このままでは三月まで成立しません。地方に死者がでます。)

1、雇用問題での緊急課題は、中小零細企業の雇用維持です。企業そのものに力がないのですから、不況の波で立ち行かなくなってます。そうなれば、何の保障もなく世の中に放りだされます。その物言わぬ、労働者を救う手立ての施策を強化すべきです。その対策こそ急務です。

2、合わせて、中小企業の雇用に圧倒的に多いパート社員に対する議論がまったくない。不況が長引けば、中小企業は、パート社員も正規社員も解雇します。すでに、そこまで状況は悪化しています。

それを、止めるにはどうしたらよいのか?

1、為政者たちはマスコミの論調に引きずられて、ワークシエアリングの議論を、さも最もらしく始めた。これもピンボケ。机上論です。収益が確保できるかどうかの状態で、労働分配の細分化の話など、論外と言わねばならない。何処を見ての議論なんでしょうか?大企業なんでしょうね。

2、日本は社会主義の国でも、社会民主主義の国でもありません。(私は社民派ですが)資本主義の国です。企業の労働分配率を高めるのは、経営者の判断であって、マスコミや政治家がとやかく言う権利はありません。

3、労働者の雇用を守るのは、景気回復によって、雇用を創出する以外にないのです。
マスコミが主張すべきは、景気回復のために何を成すべきかを論じるべきです。ワークシエアリングを強調するのは、この時期、このタイミングではない。

4、その施策に知恵が見つからなければ、子や孫に借金を押し付ける国債の大量発行を論じるべきです。国債発行によって急場をしのぎ、将来に可能性を秘めた事業や産業へ、不公平は覚悟の上で、資金を集中すべきです。(それは怖くて言えない様だが。それがマスコミの限界です)

なぜ、先の参院選挙で自民は惨敗したのか。

1、残念ながら、マスコミも、その論調に迎合する政治家も、派遣社員と大企業に目を奪われ、
地方経済がいかに深刻な状態にあるかをまったく理解していない。

2、彼らは、東京でしか物を見ていない。あの「いざなぎ景気」そのものが、地方には無縁であったことすら、すっかり忘れている。あの参院選挙。地方区で自民党がなぜ2勝しかできなかったのか?が分かっていない。

3、「いななぎ景気」は外需産業が順調であった好況。すでに内需は悪化して、5年以上経過している。地方経済は、この不況以前に、疲弊してしまっている。だから、自民党は参院選で大負けしたんではないか。地方には、その上に、この大不況が襲ってるんです。

4、マスコミや政治家が歩調を合わせれば、大企業は如何なる対応もするでしょう。しかし、地方を支える中小零細企業の生き残りとは無縁です。彼らは地方に目を向けていません。それが、議論が噛み合わない、イライラの原因です。

そこで、おっさんの緊急提案です。

政府は。いや政治家とマスコミは、あの10年前の金融危機の際に中小企業支援で実施した政策を踏襲せよとの論陣を張れ。地域の信用保証協会(※)を通じて、中小企業への資金貸し出し枠を、緩和せよの声を挙げよ。そうすれば、中小零細企業は生き延びることができ、内需拡大にも繋がる。更には、解雇され派遣社員の受け皿にもなれる。

この施策の強化実施以外に、地方を守り、雇用を守る道はない。

高校サッカー決勝。直向な選手諸君のプレーを観戦して、
この子達のために、大人がしっかりせねばと・・・・・思いつつ。

深々と降る雪に身震いしながら書いてましたら、今朝のブログ、長くなりました。
                                     Goto

※ 信用保証協会とは、総理大臣、経済産業大臣の監督下にあり、信用力、担保力不足で一般の金融機関の貸し出し対象となりにくく、資金調達に困っている中小企業の借り入れ債務を保証するのを目的とする。

投稿者: 後藤 日時: 2009年01月13日 05:49


雪の朝のブログ、何度も頷きながら読みました。職業柄我々にはとても言えないことが真正面から述べられています。続編を期待します。

投稿者: oh | 2009年01月13日 09:36

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