出国税

メディアの監視が効かなくなると、途端に税を取りたがる。


ご存知ですよねぇ。えっ、縁がないから知らないって。
今年の2月、そうです、通常国会です。法案が提出され4月には成立しました。
政府内でこの新税構想が浮上したのは17年の夏。9月に観光庁が有識者会議を設置し、
構想から成立まで、僅か9ヶ月たらずで決めてしまったのです。


どんな税ですかって「出国税」です。恒久的に徴収する国税では1992年の
地価税から27年ぶりの新税です。審議も何もあったものではありません。
必要性や財源の使途も十分な議論もなく「観光立国ニッポン」の美名の元に、
間髪入れずとはこのことです。


内容はシンプル。「国際観光旅客税」が正式名称で、「観光先進国実現に向けた
観光基盤の拡充・強化を図るための恒久的な財源を確保する」のが目的。
訪日外国人のほか、海外に行く日本人も含め2歳以上なら飛行機や船で出国する際、
チケット購入時に1000円徴収されます。シンプルですね。


17年の訪日客は2869万人、消費額は4兆4千億円に達しています。
五輪開催の20年には訪日客、4000万人、消費額8兆円を目標にしています、
「出国税」は年間400億円以上を見込んでいるそうです。


新税のそれも恒久税がすんなり成立する背景はどこにあるのか。
まずは与野党とも基本はインバウンド(訪日客)から徴収するのだから、国民の納得が得られる。
海外に行く日本人は遊びだから1000円ぐらいは文句言わないだろう。
そんな安直な考えですんなり纏まったようです。


おまけに、同様の出国税を導入している国がある。オーストラリアでは800億円の収入が、
韓国でも出国客から100円から1000円程度の出国納付金を徴収、250億円を確保しているなど、
前例がある。そして、何よりも、観光が日本の基幹産業に育つ可能性が出てきた、
この機を逃す手はない。そんな政府と財務省の思惑が一致したのでしょう。


私は出国税の導入、やぶさかではないが。(来年1月7日から徴収されるのは嫌だが)
インバウンドが急激に伸びているが、実態は中国、韓国、台湾からが全体の65%と
三分の二を占めている。中国政府が、出口を閉めれば、一気に減少する。
取れる時に取るのが税なんだろうが、早計ではと思う。


それと、お金に色は付いていない。一旦国庫に入ってしまえば、
何に使うかはわからない。「観光基盤の拡充・強化」などと言う目的は
役人のお題目、やはり、使途は明確にすべきではないか思うのだが……もう遅い。
メディアの監視が弱まると途端に税を徴収するのが国家の習性なんでしょうねぇ。Goto

投稿者: 後藤 日時: 2018年12月17日 04:57


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