個食に思う

食事は生きる糧です。せっかくの食事です。ワイワイと楽しく頂きたいものです。


あなたは「食事を一人で食べるのが好きですか」
それとも大勢でワイワイと「食べる」のを好みますか。
私は「ひとりで食事する」ほど虚しいことはないと思っています。


都会の話なのでしょうか。大手の外食店は軒並みに「ひとり席」を
増やしているそうです。ランチタイム以降、夕食までの間……
「ひとり席」はノートパソコンを広げたOLや仮眠をとる会社員でほぼ満席になるそうです。


なんだ。サボって、遅い昼食を誰にも邪魔されず、ひとりでじっくり
楽しむのかと思ったら、間違いで、そもそも、人と一緒に食事をするのが
鬱陶しいのだそうです。ファミレスで誰にも邪魔させず好きなモノをゆっくり食べる……と
思うほどファミレスが美味いわけでもあるまいに。


この傾向はいったいなんなんだ。考え込んでしまう。
これを「個食」というそうですが、人は食事をしないと死んでしまいます。
ひとりであろうが、多人数であろうが、生きるためには「食べねばなりません」
ですから、どんな食べ方をするかは「生きる」こととは関係ありません。


人間関係を煩わしいと思う人にとっては「個食」が最も適した食事のあり方であることも
よく理解できます。でもです。せっかくの人生です。食事もひとりで食べるよりも、
大勢で色んな話をしながらワイワイといただく方が、楽しいと私は思います。
大手の外食産業が、次代に合わせ、店構えも変化させるのはそれなりに理解できますが、
「個食」がひとつのトレンドだと、「ひとり席」を増やすのも如何なものか。


岐阜に名物の蕎麦屋があります。「更科」と申します。
岐阜中警察署の西側に店はあります。そこは、昼どきになりますと、行列です。
店の中は、長テーブルが4列(向かい合わせで一列14人ほどが座れます)
座敷もあり、そこも長テーブルで合席です。そうなんです。「ひとり席」などありません。
全席、合席です。それでも、連日超満員です。


なぜでしょうか、簡単です。隣の席が誰でも関係ないのです。
昼食を食べるに、和気藹々である必要など無いのです。
それが、本来の生きるために食べるってことです。
でも、逆に袖すり合うのもご縁です。
見知らぬ人をお互いを気遣いながら、食事するのもお蕎麦を引き立てます。


私は思うのです。囲いがあって誰にも邪魔されず昼食を食べたいなんて、
贅沢の極みではないか。いつから、日本人はそんな身勝手になったのか。
それが個人の尊厳などと思っていたなら、それこそこの国は末期的だと思いませんか。


「個食」などという淋しい言葉は抹消したいものです。
せっかくの人生です。ワイワイも料理の内だと思いたいものです。Goto

投稿者: 後藤 日時: 2019年06月20日 05:15


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